第2回セッションのダイジェスト(1)
少し遅くなりましたが、第2回セッションのプレゼン&意見交換の概要をご報告します(少々長くなるので、2回に分けて報告します。
●日時 平成20年7月22日(火)午後2時30分〜4時30分
●場所 ゼスト御池河原町広場マルチビジョン前
●参加者【コアメンバー】
赤城夫婦(作家)
岩崎 万季(立命館大学政策科学部4年)
多賀 一雄(特定非営利活動法人自転車活用推進研究会理事)
谷本 新(店舗企画・広報・コンサルタント)
山田 章博(有限会社市民空間きょうと代表)
【プレゼンテーション】
村上 理昭(京都大学大学院工学研究科博士前期課程1年)
「町並みのパズルピース −京都分散型駐輪システムー」
多賀 一雄(NPO法人自転車環境推進研究会理事)
「観光から見た京都の自転車環境」
【京都市】
山崎 一樹(京都市副市長)
二木 久雄(京都市建設局土木管理部担当部長)
横木 孝司(京都市建設局自転車政策課長)
■「町並みのパズルピース ―分散型駐輪システムー」プレゼンテーション
・京都というまちは・・・
時を超え光り輝く千年の都、長い歴史の中かで育まれてきた文化。守られてきた美しい山々への眺望、数多くの寺院、巧みな意匠の庭園
・50年後、100年後も光り輝く京都を目指して、京都がいつまでも京都らしくあるために。京都らしいとはどういうことか。京都にふさわしい駐輪場とはどんなものか
・寺町臨時自転車駐車場、先斗町自転車駐車場、富小路六角自転車駐車場。駐輪場があるのにまち中には大量に放置された自転車がある。
・放置自転車はなぜ減らないか? →現在の駐輪場は京都にふさわしくないのかも?
・京都にふさわしい駐輪場。まちにとって、ひとにとって 2つの面から
・京都のまちにふさわしい駐輪場
狭い路地、小さなものが密集している、核施設がない、面として広がった構造
→大きな駐輪場よりも小さい分散した駐輪場
・京都のひとにふさわしい駐輪場
→使いやすい、近距離の移動に最適、身軽、思い思いに行動可能、爽快感
・目的地は人それぞれ
一極集中型でなく分散型が使いやすい。また景観にも配慮が必要。
→京都にふさわしい駐車場
・まち中に点在するコインパーキング
コインパーキング、放置自転車どちらも市街地に均一に分散している。
・景観への配慮。連続的な町並みに不自然な隙間を創り出している。景観への配慮がない。
・コインパーキングを作るときにどうするか。
→町並みのパズルピース
・建物のはさまったところにパズルピースのようにはめ込む。
・コインパーキングの、道路の面した部分の景観に配慮したもの。
→コインパーキングの道路に面した2台分くらいを駐輪場に変える。
→両隣と連続性を持たせる。
→壁面をそろえる。
・駐輪施設の構造
① 「ヒ」の字型ユニット 駐車スペース2台分で自転車40台分が収容できる。
② 簡易的な構造、移転が容易
③ 格子で中が見える、中の死角をなくす、夜道を照らす。
・効果
田の字地区のコイン駐車場数170箇所
6800台分の駐輪スペースを確保
・京都らしい町並みの保存、京都らしい暮らしの活性化
→自転車のほうが便利である。まち全体が自転車の使いやすいまちに
■コアメンバーからの意見・提案[その1]
○小規模駐輪場1件当たり350万〜400万円くらいの建設経費。
最初の1時間を無料にして、4〜5年から10年くらいで建設費のもとがとれる。
○おしゃれな駐輪場があってもよい。わざわざそこまで行って停めたくなるような駐輪場はどのようなものか。
○カフェをしている知人の店の前の町家がコインパーキングに変わって景色が悪くなった。コインパーキングは便利だが景観が悪くなる。京都らしいものになるならありがたい。
○京都らしいものができるなら地域の商業や町内で投資してもらってはどうか。
○コインパーキングを駐輪場に転換するには、インセンティブを働かせることが必要。補助金や固定資産税の減免など。
○市で大きな駐輪場、民間で路上の駐輪場、コインパーキングなどユーザーのニーズに応えられる駐輪場が必要
○ユーザー特性(長時間・短時間利用、利用時間、料金などユーザーのTPOなど)を考えてはどうか。
○6800台の駐輪スペース確保について、平成18年では都心部で4200〜4300台の放置自転車があったが、今は減ってきて3000台くらい。
助成金による駐輪場整備、京都市で設置、附置義務による設置などで駐輪場を整備していくが、3000台はカバーできるので、ある程度の余裕はある。